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2024年09月01日(日)

〈くまもと伝統工芸品復興一途~熊本から会いに来ました。〉 期間限定POPUP

〈くまもと伝統工芸品復興一途~熊本から会いに来ました。〉 期間限定POPUP

くまもと伝統工芸品復興一途~熊本から会いに来ました。
期間限定POPUP

 

 

期間|2024年10月9日(水)~15日(火)

時間|午前10時~午後8時

場所|本館6階 トピックステージ

 

 

熊本県には、豊かな自然・職人の技・人々の暮らしの知恵から生まれ、
育まれてきた暮らしのなかで使われる工芸品が今も多く残っています。
作り手と使い手のコミュニケーションからつくられる工芸品は、
暮らしのさまざまなシーンに豊かな表情を与えてくれます。
その製造には多くの職人たちの手による
熟練した技術が結集されています。

今回はそんな職人たちの技が光る、伝統工芸品が期間限定で大丸福岡に登場します!

 

◇出展作家一覧◇

 

1.きのしたようこ氏

2.リブラ工房/樺山鍛冶工場

3.吉田木工

4.宮尾刃物鍛錬所

5.魚返豊洲堂

6.蔵々窯

7.藤本鬼瓦製作所

8.蓑毛㊀鍛冶屋

9.山内泰人氏

10.山鹿灯籠 坂本ゆかり氏

11.水俣浮浪雲工房

 

 

\出展作家のご紹介/

 

1.きのしたようこ氏

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きのアート工房 きのしたようこさん 熊本市

 

伝統の彫金技術で

“身に付ける絵画(アート)”を

 

子どもの頃から絵が好きで、美大を卒業後、高校で美術講師などを務めていたきのしたさん。

キャンバスと同じように、地金に絵を描く感覚で始めた彫金の技法の一つとして、熊本県伝統工芸館主催の後継者養成事業に応募したのが肥後象がんとの出会いです。「伝統工芸としての技術は継承しながらオリジナリティのあるものを作りたいので、日本的なモチーフを題材に選びます」と、古くから伝わる伝承や民話、縁起物に着想を得た作品を制作。工房には外国からの旅行者や留学生なども訪れ、制作体験などを通して象がんの魅力に触れています。

 

▼作品紹介

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◆タイタック、ブローチ

タイタックは、てんとう虫をモチーフにしたもの。ブローチは、シンプルなフラワーベースの中で美しく咲く花を、真珠を用いて表現しました。繊細な仕上がりで、光の当たる角度によって表情が異なり、見る側が受ける印象も変わります。

 

 

2.リブラ工房/樺山鍛冶工場

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リブラ工房/樺山鍛治工場 樺山 明さん あさぎり町

 

鉄と火を自在に操る

“鍛鉄のマエストロ”

 

東京の建築設計事務所で、住宅や店舗設計を行っていた明さんは、鉄製の門扉や階段の手すりなどを発注する側でした。実家は野鍛冶の工場でしたが、「ロートアイアンは作れないだろうか?」と跡を継ぐことにします。その後海外研修の機会を得て、イタリア・オルヴィエトの工房で鍛鉄の技術を習得。2000年に樺山鍛治工場の洋鍛冶部門として「リブラ工房」を設立しました。伝統的な刃物製作と並行し、フェンスや門扉、看板や手すりなど、デザインスケッチから製作までを行い、「日々の生活を面白く、豊かにするような作品作りを心掛けています」。

 

▼作品紹介

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◆ステーショナリーナイフ

ロートアイアンの技術とアイデアで、伝統的な肥後守型小刀をステーショナリーナイフにアレンジ。黒打ちの肥後守(写真左端)、柄の表面に真鍮や銅を溶着させたもの(写真左から2本目、3本目)や、ステンレスにエンボス加工(写真右から1本目、2本目)を施したものなど、目にも楽しい「Libra」の刻印が映える一品です。

 

 

3.吉田木工

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吉田木工 吉田明功さん 球磨郡多良木町

 

触れて感じて欲しい

表情豊かな無垢の木工品の魅力

 

初代の祖父が建具屋として興した「吉田木工」。福岡県の家具の産地・大川市で修行した先代(父)から家具製作に移行し、現在は明功さんが継承しています。長年乾燥させた国産無垢材を用い、オーダー家具の他、食卓用など幅広い木工品を製作します。ここ数年は、クリエーターとの異業種コラボレーションの機会が増えたそうです。アイデアを出し合って一からデザインを起こし、若い人たちの感性と自分たち職人の技術の融合から、新しい作品を生み出せることが醍醐味。明功さんは、「(木工品は)化学製品にはない香りや優しい手触りを楽しめる身近な生活用品。ぜひ触れて感じて欲しいです」と、にこやかに語ります。

 

▼作品紹介

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◆ペン立て

木組みのペン立ては、木目が細かく今では入手困難な木材“塩地”(左)と、木目が力強く硬質で耐水性もある栗(右)。無垢材の特性を最大限に活かし、経年変化で色の変化を楽しめるように仕上げています。他にトレイ、まな板、箸置きなども製作。

 

 

4.宮尾刃物鍛錬所

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合同会社 宮尾刃物鍛錬所 宮尾幸一さん 水俣市

 

一丁一丁に心を込めて

“肥後”伝統の技術を受け継ぐ

 

肥後藩の時代から続く、伝統の割込自由鍛造の技法を継承し、鎌を始め、鉈(なた)、鍬(くわ)、包丁などを製作する「宮尾刃物鍛錬所」。鋼と鉄という異なる金属を組み合わせることで切れ味と耐久性を生み、さらに独自の工程を経ることで、薄くて軽く、しかも丈夫な刃物を作り出します。用途に合わせた異形物の刃物作りを得意とし、使い手の細かい要望にも応えます。一丁一丁、火造り(軟鉄に鋼を割り込むこと)を行うなど、手間暇を掛けている分、長く使い続けられるのが特長。宮尾さんは「父が磨き上げた技術や製作に対する情熱を継承し、時代に合った新しい刃物を作っていきたい」と、日々精進を重ねています。

 

▼作品紹介

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◆家庭用料理包丁

写真左から柳刃包丁210㎜、薩摩包丁165㎜、三徳包丁165㎜。野菜や肉、魚など、全般に使用できる万能包丁。切れ味と耐久性に優れ、手入れをしながら末永く愛用することができます。包丁だけで20種類以上あり、アジ切包丁やうなぎ専用包丁なども製作しています。

 

 

5.魚返豊洲堂

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魚返豊州堂 魚返倫央さん 人吉市 

 

卓越した技術は

次世代へ渡すバトン

 

掛け軸や屏風、襖や書画などの表装、修復を手掛ける魚返豊洲堂の4代目・魚返倫央さん。今なお徒弟制度が残る東京表具で修行を積み、卓越した技術と幅広い知識を身に付けました。人吉に戻ってからも、仕事の傍ら全国技能グランプリに熊本県代表として出場を重ね、2007年には4位入賞を果たしました。「再生可能なものづくりこそ日本の伝統文化」と考える魚返さん。何百年も使われてきた伝統的な糊を使うのもその一つ。「私の仕事は、次の世代に引き継ぐバトンを預かっているだけ。そのために技術を常に更新してゆくのが指物師の役目です」と未来を見据えます。

 

▼作品紹介

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◆屏風

印象派の画家ベルト・モリゾの『トイレの女』を二曲屏風に。著作権が消滅したパブリックドメインの名画などを、大型プリンターでプリントした見本です。使用する越前和紙は精細な奥行きが出ます。手軽に持ち運びができる伝統的な屏風を、現代の生活空間に取り入れやすくするアイデアです。

 

 

6.蔵々窯

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蔵々窯 許斐良助さん 上天草市

 

誰にも真似できない

唯一無二のものを生み出す

 

大学で油彩画を専攻し、帰郷後、小・中学校の美術教師として勤めていた許斐さん。しかし、次第にろくろを回す魅力に取り憑かれ、陶芸の道へ進みました。「人には真似できないものを生み出したい。不思議な作品を作りたい」という思いを抱き続け、唯一無二の個性豊かな作品を作り出しています。また、器だけでなく、オブジェなどの造形物も制作。遊び心が垣間見えるユニークなものや、見る側に何かを訴えかけるような作品の数々は、陶芸の枠を越え、現代アート作品にも通じるメッセージ性を持っています。創作活動と並行して陶芸教室も開催しており、県内外から多数の陶芸愛好家が窯を訪れます。

 

▼作品紹介

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◆FAKE CUP

壊れていくもの、崩れていくもの、錆びていくもの、朽ちていくものの中にある“美”を焼き物によって表現。左端の作品は、ブリキのバケツをオマージュして制作したもの。右側2作品は、手製の革製品のバッグにインスピレーションを受け、無造作に打ち込まれていたリベットの並びなども再現しています。

 

 

7.藤本鬼瓦製作所

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藤本鬼瓦製作所 藤本修悟さん 宇城市

 

伝統工芸の枠を飛び越え

常に挑戦し続ける

 

祖父で初代の藤本勝巳さんが1965年に創業した「藤本鬼瓦製作所」。瓦で大物の龍を制作しており、国内でも同製作所のみが持つ技術を誇ります。現在、日本に150人ほどしかいないと言われている“鬼師”。3代目の修悟さんは、日本の瓦業界が縮小する中、祖父の代から受け継がれてきた技術を伝承しながら、時代に合った瓦製品の制作を目指し、「自分ならではのアプローチの仕方で伝統工芸としての価値を上げ、多くの人に関心を持ってもらいたい」と語ります。他ジャンルのアーティストともコラボするなど、伝統工芸の枠に捉われない試みに挑戦し、「瓦業界を盛り上げていきたい」と今後の展開にも意気込みを見せています。

 

▼作品紹介

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◆「しゃちほこ」「鬼瓦オブジェ」

しゃちほこは、熊本地震で被害を受けた熊本城天守閣復旧整備工事での小天守鯱瓦の制作を機に、「震災を忘れないように」との思いで作っています。鬼瓦オブジェは、型抜き後に少しずつ手を加え、一つ一つ表情が異なるものを制作。どちらも、室内に飾りやすいコンパクトなサイズ(全長13~25㎝)。

 

 

8.蓑毛㊀鍛冶屋

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蓑毛㊀鍛冶屋 蓑毛 勇さん 人吉市

 

美しさと“錆びない”遊び心で

野鍛冶を次の世代へ

 

250年以前に創業した「蓑毛㊀鍛冶屋」。代々、野鍛冶(包丁、農具、山林刃物など)を手掛け、勇さんで10代目を数えます。鎌は使う人の意見を取り入れながら改良を重ね数種類あるほか、手打ち包丁は切れ味の良さと丈夫さが評判です。中には、40年来の利用者が、今も研ぎ直しに来て使い続けているとか。「(包丁は)毎日使っていればそんなに錆びるものではない」と勇さん。モットーは、「見た目の美しさと遊び心のあるものづくり」です。人吉クラフトパーク石野公園では、「マイ包丁づくり鍛冶体験」も開催(予約制)しています。

 

▼作品紹介

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◆アウトドアナイフ

「イグナイトナイフ」と名付けられたアウトドアナイフ。イグナイトとは“火をつける、燃え上がらせる”という意味。その名の通り、「握った瞬間に男心に火をつけ、魂を燃え上がらせる」ようなナイフを目指しました。パラコードが編み込まれた柄、ブレードの鎚目が無骨な雰囲気を醸し出します。

 

 

9.山内泰人氏

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山内泰人さん 宇城市

 

品質の高さに加え
美しさや豊富な柄で人気の工芸品

 

「清香園」の花ござは、八代産のイ草の中でも特に良質なものを選別し、染色、裁断を経て、昔ながらの花莚(かえん)製織機で1本1本を織り込んで作られています。福岡発祥の「掛川織」の手法で描かれる柄は、花ござ製作を始めた統括施設長の山内泰人さんが、パンチカードと呼ばれる道具を使ってプログラムしたもの。ラインナップは、敷きござや寝ござ、コースターなど全7種類。それぞれに30種類ほどが選べます。施設利用者のうち、集中した作業を得意とする10人ほどのイ草班が、ひとつひとつ手仕事で選別や端結びの工程を担い、丁寧に仕上げています。

 

▼作品紹介

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◆コースター

良質なイ草を使用している上に厚みがあり、非常に耐久性が高いのも特徴。コースターは撥水加工が施されているので、グラスについた水滴が垂れても傷むことがありません。価格も手頃で土産物としても人気。外国で販売するために大量に仕入れていくケースもあるそうです。

 

 

10.山鹿灯籠 坂本ゆかり氏

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灯籠師 坂本 ゆかりさん 山鹿市

 

伝統技術に込めるリアルな感性

地域が喜ぶ作品づくりを

 

和紙の原材料である楮(こうぞ)の栽培と紙漉きが全盛だった江戸時代。山鹿の繁栄を支えた「旦那
衆」と呼ばれる実業家たちによる技術の競い合いによって、和紙工芸の技術が向上しました。その後、
藩主へのもてなしや神事の奉納品、観光資源として発展。その結果、現在の高度な技術を要する和紙工
芸「山鹿灯籠」が確立したといわれています。「製作する上で大切なのは、実際に足を運び、リアルで感
じたことを作品に込めること。そして作品を見た人が喜んでくれること。それがやりがい。」と語る坂本
さん。地域の方々が600年にわたって守り継いできた奉納灯籠だからこそ、「灯籠師は地域や観光客が
喜ぶ作品を」と、愛情を込めて日々製作しています。

 

▼作品紹介

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◆山鹿灯籠

木や金具は一切使わず和紙と少量の糊だけで立体的に組み上げる。 曲線部分はのりしろが無く和紙の厚みだけで貼り合わせる。

 

 

11.水俣浮浪雲工房

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水俣浮浪雲工房 金刺潤平さん 水俣市

 

天然素材の魅力を

最大限に引き出す作品作り

 

金刺さんは、妻・宏子さんと共に和綿や藍、楮(こうぞ)といった、作品作りに欠かせない素材から自分たちで栽培。それぞれの植物の魅力を引き出す作品を制作しています。「良い素材を使えば良い物ができるのは当たり前。足元に見捨てられている素材に魂を吹き込め」という、水俣病を題材にした小説を描いた作家・水上勉氏の言葉に影響を受け、竹やい草など紙漉きに不向きな素材にも挑戦しています。また、日本の紙漉きの技術を世界に広めるために、ブラジルやウズベキスタンなどへの技術普及にも尽力。「作る度に新しい発見があり、進化がある。熊本の紙文化が途絶えないよう、やり続けていく」と、夫婦共に魂のこもった作品作りを続けています。

 

▼作品紹介

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◆和紙コクーンの灯

骨格を使わず立体紙のみで作られ、まるで地球を模したような形状。手漉きの和紙を通して灯る柔らかく温かい光が、幻想的な雰囲気を演出します。紙漉きから成形まで、全てが手仕事なので、一点一点表情の異なる作品が生み出されます。竹や芭蕉など、素材の美しさが詰まった手漉き和紙(写真下部の紙)も制作しています。

 

 

くまもと伝統工芸品復興一途~熊本から会いに来ました。

期間限定POP UP

 \2024年10月9日(水)~15日(火)/

本館6階トピックステージ

 

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ショップ名 リビングフロア TOPICS
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本館 6F/7F

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カテゴリー リビング・キッチン・文具
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