手入れの大変さから年々生産者が減少しているなか、手島さんはそれぞれの品種に合わせた栽培方法をとることで効率的に安定した収穫ができる環境を整えていらっしゃいます。なかでも一番のポイントは “水の管理”。日々の気候や土の状態に合った水やりを徹底することで玉太りも良く甘みのある実ができるそう。「自分が食べたいと思うものを作ること」を第一に、手島さんが手をかけて丁寧に育てる蓬莱柿はどれも甘くて実もつまったものばかり。

今回「joujou ジュジュ」を考案したパティスリー ルイの店主 吉村類さんは、かねてより日本古来の “蓬莱柿（ほうらいし）” に魅了されていたと語ります。そのまま生で食べてももちろんおいしいけれど、加熱することで奥深いうまみが引き立ち、特にジュレ・クリーム・コンポートは味が濃い蓬莱柿だからこそ出せる味わいに。そして、刺激的なカシスと合わせることで、カシスの酸味を和らげながらも繊細な蓬莱柿の美味しさを引き立たせる匠の技が組み込まれています。さらに、朝倉の三奈木地区で古くから伝わるサトウキビを原料とした三奈木砂糖（黒砂糖）をアクセントに。この三奈木砂糖も手島さんが作っているものでもちろん蓬莱柿との相性はぴったり。

フランス語で “お気に入り “を意味する「joujou ジュジュ」。手島さんと類さんのお気に入りが詰まったクリスマスケーキで蓬莱柿の世界を味わってみてはいかがでしょうか？

“レディア” は庄島さんにしか作れないとても貴重ないちごで、「食感と甘さ」が特徴的。表面の粒数を極力少なくすることで口当たりを良くしながら、繊維にまでこだわることでほどよい歯ごたえを感じることができます。また、甘さも試行錯誤を重ね、一番いい時期には最高糖度 24 度を記録することもある驚きの甘さも兼ね備えた逸品です。

福岡県春日市にあるパティスリー ルイの店主 吉村類さんは、「この新鮮なレディアの美味しさに極限まで近づけたスイーツを作りたい」その一心で、レディアそのものの味わいを最大限に引き出せるよう、ひとつひとつパーツに分解し再構築した「ディアマンルージュ」を考案しました。レディアを混ぜ込んだタルトに、じっくり煮詰めて甘みとコクを最大限に出したレディアムース・クリームを挟み込み、みずみずしさを感じさせるジュレ・コンポート・コンフィチュールを重ね、最後はレディアのグラサージュをトップに。みずみずしく鮮やかな赤をまとった姿はまさにレディアのよう。時間と技をかけて複雑な工程を乗り越えた一体感のある味は類さんだからこそ表現できるもの。

レディアにひたむきに向き合う庄島さんの情熱と、スイーツに対する類さんの矜持があわさった魅惑の「ディアマンルージュ」をご堪能ください。

誰も栽培方法を知らないなか、現園主の富田秀俊さんが試行錯誤しながらコツコツと積み上げてきたノウハウで生まれる果物はどれも逸品。シナモンや菊芋、幻のいちじくと呼ばれるビオレソリエスなど創意工夫を凝らす富田さんの手にかかれば日本一の生産量を誇る果物が生まれます。

今回、［ラ・ヴィ・アン・ローズ］の小田信也さんが考案した「エキゾチッククリスマス」は富田農園の“国産ベルガモット”を使用したシックで高級感のあるケーキです。
小田さんと富田さんの長年にわたる関係性があるからこそ誕生したオリジナルケーキです。

紅茶アールグレイの香料として有名なベルガモットは日本国内で栽培されているのはごくわずか。希少な香り高い国産ベルガモットをアプリコットと組み合わせ、伝統的なザッハトルテで全体を包み込むことで一段と深い味わいに仕上げています。
誰にも真似できない果物づくりに人生をかける富田さんの情熱と、綺麗で優雅で華やかな見たことの無いスイーツを作る小田さんの熱意が掛け合わさった唯一無二のクリスマスケーキをご堪能ください。

2020年3月に開業したコーヒー豆焙煎所です。
店主兼ロースターの古賀克彦さんがある日、レモンティーを思わせるジューシーなコーヒーと出会い、焙煎の世界に魅了され開業に至りました。

古賀さんが生み出すコーヒーにはその優しい人柄が表れており、フルーティーな甘酸っぱさだけではなく、香りも後味もバランスのとれたコーヒーを提供しています。

深見さんが生み出すスイーツと古賀さんが焙煎した相性のいいコーヒーがひとつになった特別なケーキ「ベロ・ボスコ」。イタリア語で“美しい森”を意味するベロ・ボスコは、まさに森林の穏やかな空気が流れるANTHEM ROASTERYの世界観を表現したケーキ。焙煎度合いにもこだわったコーヒーをたっぷりと使用し、クリームチーズやマスカルポーネ、ヘーゼルナッツクリームとのマリアージュを味わっていただける繊細な仕上がりに。
同郷である飯塚に生まれ育ち、飯塚を愛す2人の想いとともにお召し上がりください。

ひとつの素材からお菓子になり、お客様の口に運ばれるその時まで美味しいにこだわり続け、暮らしの中に大切なおやつ時間が色めくお菓子をお届けします。

フランス修行で学び得た伝統的なお菓子作りをもとに、新しい味の創造を日々考え、よりよいお菓子づくりを心掛ける平田章裕さんがこのクリスマスのために考案したロールケーキ。

定番人気のロールケーキにフルーツをいれた大人から子供まで食べやすいケーキに仕上げました。

それが小田さんの息子である小田佑也さん。親父の背中を見て育った佑也さんもパティシエという同じ道を歩みながら独自のセンスと感覚できらびやかなケーキを作りあげています。

親子2人が共に作り上げた今作「パリブレスト・カシスマロンⅡ」は、以前オーナーシェフ信也さんがシェフスペシャリテとして考案したケーキを2代目パティシエ佑也さんが進化させたもの。撮影の直前まで意見がぶつかり合いながらもお互いの意見を尊重して完成したケーキです。

リング状のパイ生地にクリームを挟んだフランスの伝統的なシュー菓子“パリブレスト”にカシスと栗を合わせ、爽やかさと深みが融合した親子の合作。
［ラ・ヴィ・アン・ローズ］だからこそ作り上げられる、経験と未来が掛け合わさった新たな風をもたらすデコラティブな一品をお楽しみください。

幼い頃に抱いた夢を叶え、IMURIに所属して3年。主に生菓子を担当しています。普段は気さくで明るい笑顔が魅力の彼女ですが、作業をするときは真剣なまなざし。機敏な動作を心掛けながら、ひとつひとつの作業を丁寧にこなしていくことを一番に心がけています。

そんな彼女に課されたのはクリスマスケーキをゼロから組み立てること。
ようやく完成したのは、未来をテーマに華やかさをイメージしたフランス語で“開花”を意味する「フロレゾン」。
ほのかに香るジャスミンムースに酸味の効いたカシスを合わせ、最後に柑橘系の香りがするこだわりの仁淀川山椒をアクセントに。そして、飾りの球体の中にしのばせたパールクラッカンは未来に咲き続ける花の希望の種がつまっている様子をイメージしました。まさに、つぼみが花開く瞬間を想像させるオリジナリティあふれるクリスマスケーキです。

味の調整や表面のグラデーションの出し方など初めての試みで試行錯誤することも多かったがケーキに対する日頃の向き合い方が完成までの動力になったのではないだろうか。
次なる夢は、自分のお店を持つこと。店名IMURIの由来であるラテン語“原点・基本”を大切にしながらたくさんの知識や技術を身に着けて繊細で美しい自分だけのケーキを作れるようにこれからも真摯にスイーツと向き合っていく。

日々切磋琢磨しながら活気あふれる厨房。そこで活躍するのはリーダーシェフの森さんをはじめとする若手パティシエのメンバー。

今回のショコラタルトは6年目の船越瑞葵さんが提案したものにメンバー全員で意見を出し合って決めたクリスマスケーキ。チョコレートの甘さ・濃さのバランスに苦労することもあったが、自分の好きなタルト・ナッツ・チョコレートを1つの商品にすることにこだわり、どこか懐かしさを思い出させるキャラメルに相性のいいバナナソテーを合わせ食べやすく仕上げています。

若手パティシエのこれからの夢は、自分が考えたスイーツを商品化していくこと。これからの「お菓子の工房オペラ」・「スイーツ業界」を背負うパティシエ達の、特別なクリスマスケーキをご賞味あれ。